9.レストハウス(旧 燃料会館)
「原爆の子の像」の前にあり、売店・休憩所になっているレストハウス。
被爆当時は燃料会館として使われていた。
爆心地からの距離はわずか約170m。
広島に投下された原爆は14万人もの命を奪ったが、実は爆心地から500m以内に78人の生存者がいた。
爆心地から500mの距離で、屋外にいて放射線を直接浴びたならば、即死することが研究の結果としてわかっている。
爆風は1秒後に約750mに達し、熱線により1800度以上に達した範囲は約1kmに及ぶという。
全員が死亡しても不思議ではない爆心地から500m以内に78人が生存できたことには、さまざまな偶然が作用している。
その中でも、この建物の地下にいた野村英三さんは、爆心地に一番近かった生存者と言われている。
野村さんが奇跡的に助かったのは、爆心地方向に開口部のない地下室で爆風にも熱線にも直撃されず、厚いコンクリートで放射線も届かなかったことで、初期被害を免れ、救援を求めてここを立ち去ったために二次被曝の影響も少なかったことによると推測されている。